暖簾生地の織り方による印象の違い
撥水のれんは表面をコーティングしているので、
汚れが生地にしみこまないように仕上がっています。
生地の材質にかかわらずコーティングしているのですが、
織り方の違いで印象が変わります。
撥水のれんには、吸水性の高い素材でもコーティング加工によって
汚れをはじく性能が備わります。
吸水性の高い素材の代表的なものが綿ですが、綿は平織が多いです。
綿の場合は、天竺木綿だと、きめ細やかな織り方になりますので
繊細な雰囲気に仕上がります。
シャークスキンならば綿でもクールな雰囲気に仕上がります。
カツラギならば和風の雰囲気に仕上がり、温かみのある空気感を演出します。
綿ならではの温かみと自然な素材感は、帆布を選ぶと良いでしょう。
遠くから見ても綿ならではの自然素材の雰囲気が感じられます。
いずれの場合も平らで安定した表面に仕上がりますので、
遠くからでも近くからでも好印象を持たれます。
化学繊維の生地は、鮮明な印象を与えます。
色が鮮やかで目立ち、華やかな印象です。
ポリエステルの場合は、近づくと光沢感を感じられる場合が多いので、
綿とは異なる質感だと判断できるのですが、和風よりも洋風の雰囲気に合う場合が多いです。
ポリエステル帆布は綾織もできます。
綾織はツイルとも呼ばれる織り方で、繊維である糸の交差部分が
斜めに仕上がっているのが特徴です。
おしゃれな雰囲気に仕上がりやすく、素材としての伸縮性が生まれるので、
しわがつきにくくなります。
綿の綾織は、しわがつくと跡がついて回復しにくく、
ポリエステルの綾織は、しわそのものが寄り付きにくくなります。
綾織は摩擦に弱い特性もありますので、屋外で風雨にさらされる分には良いのですが
屋内で人の手や頭に頻繁に触れる場所では表面が摩耗しやすいです。
撥水のれんは最終的なコーティングによって、水や汚れをはじく性質が
備わりますので、まずは素材の雰囲気を確かめてから選ぶと良いでしょう。
使用する場所によって摩耗も違ってきます。